乾燥肌の肌トラブル対策

ニキビやしわなどの肌トラブルは、加齢とともにどんどん顕著になっていくもので、多くの女性が悩まされています。

肌トラブルが進行すると、美容の観点からの問題だけではなく、皮膚に傷みなど健康面での問題を生じることもあるので、おろそかにしてはいけない問題です。

肌トラブルのひとつである乾燥肌の原因とその対策について紹介します。

乾燥肌とはどのようなものか

乾燥肌とは、肌の表面にある角質層から水分が少なくなることによって、皮脂の分泌が低下し、皮膚の表面が乾燥した状態のことを言います。

乾燥肌と一口に言っても、どのような症状を呈するのかは人によって異なり、カサカサしていると感じる人もいれば、肌のツッパリやかゆみを感じる人、粉を吹いたような状態になる人、ごわごわした感触となる人など多種多様です。

乾燥肌はだれでもなりえますが、特に思春期前の子どもや30代以降の女性、高齢者、そしてアトピー体質の人はなりやすいといわれています。

乾燥肌は、症状としては大したことがないと感じて放置する人もいますが、場合によって新たな肌トラブルにつながる可能性があります。

乾燥が進むと、小じわや肌荒れにつながるほか、かゆみによって肌を傷つける可能性もあるので、放置してはいけません。

乾燥肌の原因

乾燥肌は、肌のバリア機能が衰えることによって生じます。

肌のバリア機能が衰える原因は、ターンオーバーの乱れをはじめ、紫外線のダメージ、間違ったスキンケア、皮脂や汗の減少などがあげられます。

ターンオーバーとは、細胞の生まれ変わりのことであり、ターンオーバーが起こることで肌は新しくなる仕組みです。

このターンオーバーは、血行不良によって肌に酸素や栄養が行き渡らないと、うまく進みません。ターンオーバーが乱れ、新しい皮膚が生成されないと乾燥肌となります。

紫外線や間違ったスキンケアによる肌への過度な刺激は、皮膚のバリア機能を低下させるとともに、保湿機能を失わせてしまいます。

皮脂や汗は、多くありすぎると雑菌が増える原因となりますが、少なすぎると肌の水分をとどめておく膜がなくなるので、乾燥肌になります。

年を重ねると、皮脂が減少するとともに、肌も刺激を受けやすくなるので、乾燥肌となりやすいです。

基本のスキンケア

乾燥肌をはじめとする肌トラブルの最も重要な対策は、基本のスキンケアをしっかりと行うということです。

どのような対策を行っていても、基本のスキンケアがしっかりと行われていないと、効果をうまく発揮することができません。

基本のスキンケアでは、まず肌を清潔に保つために洗います。洗浄によって肌を傷つけてはいけないので、低刺激の石鹸とぬるま湯を使い、よく泡立てて優しく洗った後に、柔らかい布で優しく水分を吸い取ることが基本です。

その後に、保湿のための化粧水と乳液を肌になじませます。化粧水は、肌に水分を与えるとともに肌を柔らかくして、ほかのスキンケアクリームの馴染みをよくする役割を持っています。

乳液は、与えた水分を失わないように油分でふたをする役割を持つほか、バリア機能を高める役割を持つものです。

化粧水も乳液もただ塗るのではなく、適量を正しく肌に与えることが重要です。適量を手に取り、こするのではなく、押し当てるようにしてなじませるとよいでしょう。

日常生活で行うことができる対策

肌トラブルは、日常生活で気を遣えば予防することもできます。

紫外線を防ぐために日焼け止めや日傘などの対策をするほか、マスクをして肌の乾燥を防ぐのもよいでしょう。

部屋が乾燥していては肌の乾燥も進むので、エアコンの使い過ぎに注意し、加湿器を設置するとよいです。

また、生活習慣の面で見れば、バランスの良い食事と十分な睡眠も必要となります。肌や体を作る栄養分であるたんぱく質をしっかりととるとともに、ビタミンや食物繊維が豊富な野菜、ビタミンCやβカロテンをバランスよくとるとよいでしょう。

肌のターンオーバーが行われる睡眠をおろそかにせず、毎日決まった時間に寝ると肌を健康に保つことができます。

乾燥肌対策の保湿剤の選び方

乾燥肌対策には、化粧水や乳液、保湿剤などが必要不可欠ですが、どのようなスキンケア用品でもよいというわけではありません。

乾燥肌になりやすい人の多くは、敏感肌なのでスキンケア用品の成分を確認して使用しなければ、新たな肌トラブルにつながりかねません。

肌のバリア機能に有効とされる成分である、セラミドやアミノ酸、スクワランなどが含まれているとともに、低刺激のものを選ぶとよいです。

敏感肌用や低刺激と明記されているスキンケア用品が良いとされています。天然成分やオーガニックの名称は、肌に良いように感じますが、定義が定まっていないほか、人によってアレルギー症状をきたすこともあるので注意が必要となります。

このほか、アルコールや鉱物油も肌には刺激になるので、成分をよく見て選ぶことも重要です。

乾燥肌はスキンケアで防ごう

カサカサやつっぱりなどの肌の乾燥は、しわや肌荒れなどの更なる肌トラブルにつながる可能性があるので、放置してはいけません。

洗顔や保湿などの基本のスキンケアをしっかりと行うほか、バランスの良い食事と十分な睡眠をとることで乾燥肌を防ぐことができます。

スキンケア用品は低刺激のものを選び、乾燥肌を防いで快適な生活を送ってください。